▲ 

関西支社

第五回 新名神高速道路大阪府域 地下水流動対策検討委員会議事録

1.日時

平成25年2月14日(木曜) 15時~17時

2.場所

大阪コロナホテル 別館1階 会議室

3.出席者

委員長
西垣 誠(岡山大学大学院 環境生命科学研究科 教授)
委員
青木 一男(大阪工業大学 工学部環境工学科 教授)
委員
小松 満(岡山大学大学院 廃棄物マネジメント研究センター 准教授)
委員
大島 洋志(日本応用地質学会 顧問)
委員
大津 敏郎(高速道路総合技術研究所 道路研究部 トンネル専門主幹)
関係行政
松田 拓士(大阪府 都市整備部 交通道路室 道路整備課 主査)
関係行政
北口 悦男(高槻市 都市創造部 部長)
関係行政
野口 正博(茨木市 建設部 部長)
関係行政
山田 学(箕面市 みどりまちづくり部 部長)
関係行政
清水 敏(池田市 都市建設部 部長)
NEXCO
竹國 一也(NEXCO西日本関西支社 建設事業部 部長)
NEXCO
伊藤 哲男(NEXCO西日本関西支社 建設事業部 建設課 課長)
NEXCO
山口 卓位(NEXCO西日本関西支社 建設事業部 建設課 課長代理)
NEXCO
松室 圭介(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 所長)
NEXCO
佐藤 宏和(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 副所長)
NEXCO
谷口 祐治(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 高槻中工事長)
NEXCO
香川 仁志(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 高槻西工事長)
NEXCO
須山 康博(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 茨木東工事長)
NEXCO
西 敏保(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 茨木西工事長)
NEXCO
田中 克彦(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 箕面工事長)
NEXCO
佐伯 徹(NEXCO西日本関西支社 新名神大阪西事務所 技術課 課長)
(兼事務局)
 
事務局
三好 忠和(NEXCO西日本 エンジニアリング関西 道路技術部 係長)

4.議事次第

(1)開会
(2)出席者紹介
(3)NEXCO西日本挨拶
(4)委員長挨拶
(5)議事
1)新名神高速道路の事業進捗状況について
2)竜王山トンネルおよび東畦野トンネルの地下水影響予測結果について
3)トンネル施工における地下水流動対策方針について
(6)閉会

5.議事

1)新名神高速道路の事業進捗状況について
NEXCOから【資料2-1】(1,105KB)PDFファイルを開きますに基づき説明・報告を行った。
2)竜王山トンネルおよび東畦野トンネルの地下水影響予測結果について
NEXCOから【資料2-2】(1,769KB)PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。
3)トンネル施工における地下水流動対策方針について
NEXCOから【資料2-3】(2,293KB)PDFファイルを開きます に基づき説明・報告を行った。

6.主な討議内容

行政A:

竜王山の中腹に水田等があるが、それに対して水の影響はあるのか?

NEXCO:

地下水には浅い層と深い層が存在することを想定しており、影響予測は、深い層の地下水の変化を予測したものである。基本的には、土被りが厚い所では、浅い層の地下水に影響はないと考えており、水田等に影響はないと考えている。ただし、施工は、モニタリングを行いながら、必要に応じて先進ボーリングを実施して、慎重に行う。

委員A:

一般的にトンネルを掘削すると、山の上の水は枯れてしまうのではないかという心配はある。ただし、竜王山は比較的水を通しにくい岩盤で構成されていると想定されることから、トンネル湧水量は少ないと予測され、山からあまり多くの水を取らないと思われる。また、竜王山に降る雨はあまり地下に浸透せずに流出して、その水を水田等に利用している状況であると考えている。

NEXCO:

沢が枯れて水田等に影響がある場合には、今後、対策について検討を行う。

委員A:

竜王山トンネルは、トンネルの真中ぐらいから、東と西に下っているため、もし影響が発生した場合には、坑口に出てくるトンネル湧水を返水することが可能である。

委員A:

今回、トンネル掘削に際しては、地下水情報化施工として、モニタリングを行いながら、先進ボーリングを実施し、その得られる情報から、掘削前に地上や周辺の地下水に影響はないかを検討しながら施工していく。これは、今までにない新しい工法と考えてよい。また、先進ボーリングでは、1,000メートル位を掘削することができる超長尺ボーリングという新しい工法を採用する。

行政B:

p3-3地質縦断図に、箕面川の真下に断層が記載されているが、これはどの方向に、どの程度の規模で、どこまで伸びているかがわからない。今まで箕面川には影響がないと聞いてきたが、この断層は箕面川に影響を与えないのか?

委員B:

予測解析では、調査結果から、箕面川周辺は非常に水を通しにくい地層と想定しているため、箕面川には影響がないという予測になっている。ただし、解析は1つの仮定であり、過去の経験上、トンネルが川の下を通るときは心配した方がよいということもあり、箕面川の下においても超長尺ボーリングを実施して、実際の地層を確認することにしている。この時に、当初の想定通りであれば良いし、影響があると想定される場合は、水環境保全対策の選定フローチャート(p3-2)に示すように対策を行うという、そういうステップを踏むので、安心していただきたい。

委員B:

p3-8のモニタリングの内、トンネル湧水量については、施工中の工事に使う水と一緒に測るため、データが信用できないことがあるため、しっかりと測って欲しい。

委員A:

勝尾寺川については、トンネルのウォータータイト(非排水構造)、河川水の切り廻しを実施することになっており、これらの工法は、既設トンネルで実績がある。また、それでも影響がある場合には、トンネル湧水を川に返水するというような、二重、三重の対策を考えて、勝尾寺川の水を守っていく。

委員C:

超長尺ボーリングは、おそらく道路トンネルで初めて採用されることになり、今後、地下水情報化施工の有効な手段として活用されると思われるため、ボーリング調査のデータ収集、施工の段取り等の施工記録をしっかり残して欲しい。

以上